今から2年前、新幹線のなかで読んだトランヴェールの7月号だったと思います。伊集院静さんのコラムが印象的でした。
『育つは、“はぐくむ”とも読む。
詠み方の由来は、“羽包む(はぐくむ)”で親鳥が仔を羽に包んで成長させるところからきている。
子は親の愛をいつも身にしみては感じていないが、
やがて年齢を重ね、子を持つようになれば親がしてくれたことがわかるし、親が亡くなった時にさらにその思いは深まる。』
というものでした。
それを読んで、『自分が子を持ったときに、初めて親のありがたみがわかる仕組みになっている』という、この説明はすごく分かりやすいなあと思いました。
これにより、連鎖の説明もスッキリできます。今の子育てで、親子関係がうまくいっていなければ・・・、赤ちゃんが親になったとき、親のありがたみを感じることができなくて、親がしてくれたことをそのままやるので、親子関係がうまくいかなくなることです。
今やっていることは、未来に現れることはみなさんご存知のことと思いますが、活躍している方の本を読んでみるとどの方の本にも、今があり、未来があるのだという内容が強調されています。どうやら誰もが心の奥で自然に感じているのに、普段は忘れてしまっていることです。
たとえば、畑の種が芽をだして成長し、実のりの秋を向かえることは、目に見えるから誰にでも分かる、『今があり未来』です。
でも、心の発達などは目に見えないので、どうなってるか大人になるまで結果が分からず軌道修正が難しい、『今があり未来』なんですね。
子育てって『今』であり『未来』をつくる大事業なんです
核家族化や一人親家庭の増加などにより、苦しんでいる若い親御さんが多くなってきています。
昔の親だって最初は未熟な子育てからスタートしました
同居の祖父母の手助けで、何とか子育てを成し遂げられたのではないでしょうか。兄妹も多かったため、子守を兄妹が助けていた部分もあります。
「こども」は「未来」
私たち地域のみんなが家族となり、自分の問題として 自分のできることで、子育てを助けてあげなければいけないんだなぁ・・・と思います。
前例はないのです。今、私たちが新しい子育て支援の形をどんどんつくりだしていいのだと思います。
これは、若い親御さんの 一家庭における責任問題ではなく、
私たち社会人の自分の『未来』の問題なんです。
2012年4月19日 はらやま
追記
これは2010年7月1日に、わらべうた伝承者の安部ヤエさんを訪ねて、遠野へ旅をしたときに感じたことです。
その半年後に、未曽有の大震災があるとは夢にも思いませんでした。
その頃(2011年7月)ホームページを開設たばかりでした。わらべうたの活動日記を書き始めましたが、なかなか貴重な阿部ヤエさん訪問をまとめることができないままでした。
そんな中あの、遠野が・・・大震災の災害支援の拠点になったのです。
多くのかたの悲しみに、理解もしないまま土足で踏み込むような気がしました。何もできていない自分の力不足のうしろめたさもあって、阿部ヤエさん訪問を書けず一年経ってしまいました。
コメント1へ返信
そよ風さんコメントいつもありがとうございます。
私のつたない文章で、納得できた!と言っていただき、感謝いたします。
そよ風さんも、子育て頑張ってらっしゃいますね。いろいろな気持ちが交差する毎日のなかで、時には切なくて身を切られるような場面もあるかと思いますが、それも、子育てを楽しむための、料理でいえばスパイスなのかもしれません。
私も思い返せば、数々のスパイスがありました。激辛スパイスもありました(笑)。
どうぞ・・・心より応援しています。頑張ってくださいね。
はらやま
そよ風 (水曜日, 20 6月 2012 00:13)
「今があり、未来がある」「目に見えない心の発達は大人にならないとわからない」「子育ては「今」であり、未来を作る大事業。」どれも納得できたし、心にずしんときました。子育ては、今、今日、1日、どの瞬間も同じものはないですもんね。未来に向かって。
子どもと過ごせる幸せを噛み締めながら、子どもの成長に日々気付ける親でありたいです。