子どもの社会性を育てるわらべうたの力について
小泉文夫先生の著書:『子どもの遊びとうたーわらべうたは生きているー』を読んでみると、
簡単なわらべうたでも、そこには〝社会〟があり、ルールがある。どんなに威張っている子でも、ジャンケンに負ければ鬼にさせられる。わらべうたの集団遊びは、自分だけが楽しむものではなく、ほかの子どもと一緒に遊ぶためのルールとリズムがあります。このルールとリズムを身につけない子は一緒に遊べないということを、教育によってではなく、無意識のうちに経験から覚えるのです。この経験こそが、子どもを、大人になっても社会の一員として、ルールとリズムを守りながら自発的に行動する人間に育てるのです。教室での教育よりも、抽象的な理論よりも、遊びながら身につけたものは一生離れることがありません。
ーと書かれています。
私自身も子どもの頃を振り返り、近所の子どもと遊ぶ中で小学校以前にやっておかなければいけない社会性を、わらべうたの集団遊びから学びました。
小さな子には規則を甘くしたり、わざと捕らえられたりして、皆で一緒に遊ぶ工夫もしました。それは年上の子どもがやっていたことを見て覚えました。言葉で教えられたわけではなく(へえーこういうときはこうするんだ)と察してマネをして覚えました。遊びを終了させないための知恵です。
先生が記述されているように、遊びながら身につけたものは一生離れることはありません。
2016年9月1日 はらやま