こんばんは
はらやまです
少し前、信濃毎日新聞で
「シルバー川柳10」
という本の広告
をみました
梅沢富美男さんが
吹き出しで
「こんなときだからこそ
笑いが大事!
この本読めば、気が晴れるよ!」
と絶賛しています
なるほど…
「気が晴れる!」
いいことばだな
と思いました
先の見えない世の中
コロナに怯える毎日だけど
笑い話で
気が晴れるのだったら
私にも一つ知っている
〝信濃の笑い話〟があります
この話を読むと
いつも、ご高齢者に受けもいいし
私自身も笑ってしまいます
ご紹介します
*
【ほれ薬】
昔、あまり女にもてない男がいた。それでもなんとしても、みんなが羨むような美人と結婚したいと思いつめていた。そんな男が耳寄りなうわさを耳にした。それは大量のカメムシを蒸して、それに秘密の薬を混ぜたものを加え、軽く炒って粉にした〝ほれ薬〟という薬があるというものだった。そして、「この女こそ」と思った女に出会ったら、その女にその薬をふりかけると、その女はふりかけた相手に惚れて後を追うようになるという。男は全財産をはたいてその薬をなんとか手に入れた。(これをいい女にかけるだけで、その女が自分に惚れて後を追うようになる)。そう思うと、男は笑いが止まらなかった。
男はいても立ってもいられず、さっそく、〝ほれ薬〟を持って、町に出た。さすがに町では美人も多く、男は迷ってしまった。「もっといい女、もっといい女」と品定めをしているうちに、いつの間にか夕方近くになってしまい、だんだん人通りも少なくなって、美人が歩く姿もなくなってしまった。男があせっていると、そこへ大変な美人がやってきた。男は「これこそ私の理想の女だ。待ってよかった」と、薬を取りだして、美人が来るのを待っていた。
やがて、美人が男の目の前にやってきた。男は「ここぞ」と〝ほれ薬〟の粉を美人にふりかけた。と思った時、たまたま風が吹いていて、美人の横を歩いていた老婆にかかってしまった。老婆は急に立ちどまると、男のほうへやってきて離れなくなってしまった。男は老婆にすっかり惚れられてしまったのだった。それからは、老婆はいつも男の後を追いかけるようになった。男はどうしようもなく、その老婆と結婚するはめになってしまった。その後、男はなんとか〝ほれ薬〟 の出現を待ち望んだが、そんな薬はついに出てこなかったという。(ちょっと笑える昔話:小沢さとし/
著 ほおずき書籍出版)
*
笑っていただけましたか?
どうぞ!
今年も、笑いのある暮らしが
できますように♪~
2021/01/02